オリーブ葉エキス 心臓保護

オリーブ葉エキス 心臓保護

概要
・オリーブ葉の心疾患の予防効果
・最先端の研究結果
・臨床例

利点
・心疾患のリスクを低減させる可能性がある
・抗酸化特性は、心臓血管を損傷から保護する
・炎症を抑える
・血圧を下げる
・「悪玉」コレステロールを減らす
・「善玉」コレステロールを増やす
・アテローム性(動脈硬化性)プラークの安定化に役立つ
・血小板活性化を予防する
・アテローム性動脈硬化の進行を遅らせる

注意
高血圧の薬を飲んでいる方々は、血圧を定期的にモニターする必要があります。オリーブ葉の降圧特性は、既存の薬剤効果を高める可能性があります。

オリーブ葉の心疾患の予防効果

心疾患を治療する際に注意すべきこととして、多くの健康課題が相互に関連していることを患者に認識してもらう必要があります。血圧の上昇が長期間続くと、コレステロール量やインスリン濃度が変化してきます。オリーブ葉エキスは、正常な血圧、コレステロール、血糖を正常値へと導くことで、この心血管の連鎖反応のバランスを穏やかに保ちます。

高血圧の薬を服用し始めた患者にとって、6ヶ月後にコレステロール値を下げるためのスタチンを追加で服用しなければならないことは腹立たしいことです。体重管理を行わなければ、高血糖のリスクも増えます。18ヶ月以内に、患者は突然さまざまな薬を飲まなければならないことになり、しかもそのすべてに多くの副作用が伴います。

オリーブ葉エキスは、多くの高血圧薬に共通した副作用である疲労感にも効果があると考えられています。体重管理を行い、賢明な食生活を心がけ、オリーブ葉エキスを常用している患者は、必ずと言っていいほど体力が回復してくるのを実感するため、運動するようになり、これによって心疾患のリスクを低減させることができます。

最先端の研究結果 ── オリーブ葉と心臓保護

オリーブ葉による3つの効用

心臓疾患系の健康は、今日の医療における最も重要な問題の1つです。高血圧やアテローム性動脈硬化を含む心臓血管の健康に影響を与えるさまざまな病状を「心疾患」と言います。

世界保健機関によると、心疾患は世界中の死亡原因の第1位を占めています。しかし、危険因子の80%は生活習慣に関連しているため、予防することが可能です。危険因子としては、肥満や高コレステロール、高血圧、高血糖などの代謝性変化につながる喫煙、アルコールの過剰摂取、不健康な食生活、さらに運動不足などが挙げられます[26]。

オリーブ葉の抗酸化作用と抗炎症作用、さらに血圧を下げる効果、「悪玉」コレステロール(LDL)量を下げ、動脈硬化性プラークを安定化させ、血小板活性化を防ぐ力が連携して、心疾患のリスクを低減させます。

オリーブ葉が優れているとされる3つの領域は、高血圧、高コレステロール、アテローム性動脈硬化の治療です。それら3つを一緒に発症する人は多いため、オリーブ葉は非常に有効な治療になりえます。

高血圧

高血圧は自覚症状のない人が多いため、「サイレントキラー」と呼ばれることもしばしばです。自分の動脈が、高圧管のようであると想像してください。高い圧力はゆっくりと管を損傷していきますが、管が破裂しない限り問題があることに気付きません。血圧は、心臓が押し出す血液の量、およびその血液が動脈を流れるときの抵抗性に関連しています。血管を流れる血液の圧力が高いと、体内に血液を押し出すための力がより必要となるので心臓への負担が増します。これにより血管の壁が厚くなり、弾力性が失われると、血流に変化が起き、異常な血栓ができることになります。

血圧が高くなり、さらに、血管抵抗性が増すと、心臓の左側(左心室)が肥大して、より強い力で血液を送り出すようになります。左心室が肥大するということは、心臓の筋肉が増えることであり、機能するためにより多くの酸素が必要になります。心臓の血液循環で十分な酸素が提供できなくなると、患者は冠動脈虚血に苦しむようになります。これにより血管の壁にさらに圧力がかかり、アテロ ーム性動脈硬化、心臓発作、脳卒中、動脈瘤のリスクが高まります。

多くの人々は自覚症状がないまま何年も高血圧を患いますが、動脈に高い圧力がかかる状態が長期間続くと、心疾患などの健康問題が起こります。高血圧に高コレステロールや肥満などのその他の要因が重なると、動脈や臓器がダメージを受ける速さは加速します。[27]

高血圧を下げるオリーブ葉の効用

オリーブ葉は、何世紀もの間、血圧を下げるために使用されてきました[28]。現在でもモロッコでは、高血圧の最も一般的な薬草としてオリーブ葉が用いられており[29]、最近の臨床治験でも、オリーブ葉が血圧を下げる効果があることが実証されています[30-32]。高血圧の治療薬として有名なカプトプリルとオリーブ葉を比較した「Phytomedicine」に掲載された調査結果によると[31]、ステージ1の高血圧を患う被験者の場合、オリーブ葉が血圧を下げる効果はカプトプリルとほぼ同じだということでした。またオリーブ葉には、心疾患のその他の危険因子であるコレステロールレベルも下げるという、対照の医薬品にはない追加価値も認められました。

オリーブ葉は、血管拡張、炎症や酸化ストレス抑制など、さまざまなメカニズムを通じて、血圧を下げると考えられています[28,33]。

オリーブ葉は、血管を拡張し、血管の壁を弛緩させて、血流の抵抗性を減らすことで、血圧を下げます。初期の研究では、フェノール成分であるオレウロペインが血管を取り巻く平滑筋に働きかけて緊張を緩め、血管を拡張させて血圧を下げることがわかりました[28]。著者はさらに、オリーブ葉全体をテストしたときの方が、オレウロペインを単体でテストしたときよりも血管拡張効果が高かったことから、オリーブ葉のさまざまな成分間の相乗効果も期待できると考えます。

患者が長期に渡って高血圧を患ってきた場合、患者の血管は高い圧力に対応するために厚みが増しています。ご自宅の水道管が損傷を受けたと想定してください。漏れや亀裂が見つかったら、どのように修復しますか? おそらく、水道管の外側をシーリング材で覆うか、外側にスリーブを付けて補強するのではないでしょうか。いずれの場合も水道管は厚みを増し、圧力をかけられたときの柔軟性が低下するはずです。血管でも高血圧に対して同様の変化が生じます。このように厚みが増す現象を「血管再構築」と呼びます。このような種類の血管損傷で主な原因として考えられているのが、酸化と炎症です。

オリーブ葉には、前述したとおり、強力な抗酸化物質であるオレウロペインとヒドロキシチロソールがフェノール成分として含まれているだけでなく、抗炎症作用の特性もあります。これらのフェノール成分は、炎症を増大化する多くの成分を抑えることがわかっています[23,34,35]。

クイーンズランド大学は近年、オレウロペインやヒドロキシチロソールなどのオリーブ葉のフェノール成分が、心臓の慢性炎症および酸化ストレスを正常化させることを示した研究結果を発表しました[36]。

要約すると、オリーブ葉は抗酸化、抗炎症、血管拡張メカニズムの3つの作用から血圧を下げ、高血圧に対処することができます。

コレステロール

コレステロール値が高いと、高血圧に起因する血管損傷を加速化し、アテローム性動脈硬化を引き起こします。

コレステロールは、ろう状の脂肪のような物質で、身体が正常に機能するために必要です。コレステロールは細胞膜の生成と関係があると同時に胆汁の成分でもあり、ステロイドホルモンを作るために使用されますが[37]、動脈に蓄積されたコレステロールは、アテローム性動脈硬化や冠動脈疾患を引き起こす可能性があります[38]。

高血圧症と同様に、コレステロール値が高くても自覚症状はありませんが、医師に簡単な血液検査をしてもらうことで、コレステロールのレベルがわかります。体内では、コレステロールはリポタンパク質と呼ばれる粒子に乗って運ばれますが、リポタンパク質には2つの種類があります。大部分は、しばしば「悪玉コレステロール」とも呼ばれる低密度リポタンパク質(LDL)であり、末梢組織で使用するためにコレステロールを運びます。動脈内部で高いレベルのLDLが蓄積すると、アテローム性動脈硬化に見られるプラークが形成されます。2つ目の種類は高密度リポタンパク質(HDL)であり、これは「善玉」コレステロールとして、末梢組織の過剰なコレステロールを吸収し、貯蓄または廃棄してもらうために肝臓へと運ぶ役割を果たします。HDLのレベルが高いほど、心疾患や脳卒中のリスクが低下します[37,38]。

コレステロール値を下げるオリーブ葉

オリーブ葉エキスが血中コレステロール値を下げることは、多数の臨床治験で証明されています[30,31,39,40]。

2008年にチュニジアの環境バイオプロセス実験所のへディア・ジェマイ氏が行った動物実験では、ヒドロキシチロソールとオレウロペインを使用することにより、アテローム性動脈硬化の重要な危険因子である脂質異常症の発症を防げることが明らかになりました[39,40]。調査チームは特に、オリーブ葉のフェノール成分を摂取することにより、LDL「悪玉」コレステロールが減り、HDL「善玉」コレステロールが増えることに気付きました。ジェマイ氏は、これは1)動脈の平滑筋上でHDL(善玉コレステロール)がLDL(悪玉コレステロール)と競争する、また2)HDLは酸化的損傷からLDLを保護するため、心疾患の予防に役立つと提唱しています。

椅子取りゲームをしている子供たちの集団を思い浮かべてください。ゲームをしている女の子の数が多い場合、男の子よりも女の子の方が椅子を取る確率が高くなります。このゲームの子供たちと同様、HDLとLDLも動脈の平滑筋上の受容体をめぐって競争します。すべての受容体がLDLで占められている場合、組織と血液の中のコレステロールが過剰になり、コレステロールのレベルが高くなります。しかし、HDLは過剰なコレステロールを除去するため、HDLのレベルが高いとコレステロールのレベルが下がり、心疾患のリスクが下がることになります。HDLのレベルが高いほど、正常なコレステロールレベルの維持に役立ちます。

ジェマイ氏らが指摘しているもう1つの課題は、LDL(悪玉コレステロール)が酸化的損傷を受けやすいことです。高コレステロールは、フリーラジカルの増産と関連性があります。これらのフリーラジカルは、酸化作用よってLDLを傷つけ、アテローム性動脈硬化の発症の重要なプロセスとされている「脂質過酸化反応」を引き起こす原因となります。ジェマイ氏らはオリーブ葉のフェノール成分であるオレウロペインとヒドロキシチロソールを補給することで、脂質過酸化反応のレベルが下がることを突き止めました。さらにHDL(善玉コレステロール)はLDLよりも優先的に損傷を受けると考えられているため、HDLが多く存在している方が、LDLの脂質過酸化反応が少なくなります。オリーブ葉のフェノール成分に抗酸化力があり、フリーラジカルが損傷を起こす前にフリーラジカルを中和することができることは、よく知られているところです。

この研究結果が公表されてから、少なくとも2名の人体への臨床治験によって、この調査結果は支持されています。いずれの治験でも、患者の血中コレステロ ールレベルが低下しました[30,31]。オリーブ葉の脂質プロフィールへの作用に関する調査は、現在も継続中です。

アテローム性動脈硬化

アテローム性動脈硬化は、西欧の心臓発作および脳卒中の発症原因の第1位を占めています。炎症に対する正常な生理反応の予期しない結果と説明されることもあるアテローム性動脈硬化は、血管の壁に脂肪や結合組織、特定の細胞が集積し、いわゆる「プラーク」と呼ばれるものが形成されます。この状態が進行すると、必要な臓器への血流が遮断されるか、プラークの裂傷により血栓ができて血管が詰まるまで、プラークの増殖が続きます。これらはいずれも心臓発作と脳卒中を引き起こす共通の要因です。

アテローム性動脈硬化の治療に役立つオリーブ葉

アテローム性動脈硬化の発症は、低密度リポタンパク質(LDL)が血管の壁に蓄積するところから始まります。血管の壁に付着したLDLは、炎症反応を開始するフリーラジカルによって酸化されます[41]。アテローム性動脈硬化の発症を防ぐには、このフリーラジカルによる酸化プロセスを遅くすることが不可欠です。

高コレステロールは、アテローム性動脈硬化の発症と進行における重要な危険因子です。前述したとおり、オリーブ葉エキスは、「悪玉」コレステロール値を下げ、「善玉」コレステロールのレベルを高め、脂質過酸化反応の量を減らす[30,31,39,40]ことによって、アテローム性動脈硬化のリスクを低減させるのに役立ちます。

健康な動脈血管の壁にプラークが蓄積した動脈図6

血管の壁に付着した酸化LDL(悪玉コレステロール)によって発症する炎症は、さらなる免疫細胞をプラーク付着場所に呼び込みます。マクロファージと呼ばれるこれらの免疫細胞は、血管細胞接着分子(VCAM)の力を借りて、血管の壁に入り込みます。プラークに侵入するマクロファージが増えると、炎症反応が継続し、プラークも増殖を続けます。臨床研究によると、オリーブ葉はVCAM分子の発現数を抑制し、マクロファージの侵入地点を減らすことで、病気の進行を遅らせる効果があります[42]。

血小板は血中にある平面状の円盤であり、血液の凝固が主な働きです。たとえば、手を切ってしまったときに、血小板はすばやく血液凝固プロセスを開始し、集まって出血を止めるための栓を形成しますが、これはアテローム性動脈硬化発症を助長します。

オリーブ葉には、オレウロペイン、ヒドロキシチロソール、カテキンなど、血小板機能を抑制するさまざまなフェノール成分が含まれており[43,44]、この抗血小板作用によって、アテローム性動脈硬化を予防できる可能性があります。

オリーブ葉のフェノール成分の相乗効果について『 Nutrition, Metabolism & Cardiovascular Diseases[43] 』に研究結果を発表した著者は、フェノール成分間の相乗効果が血小板の抑制につながるとしています。

高血圧の症例

ある太り過ぎの男性は、ひどい脂質異常が見られ、血圧もやや上昇していました。その男性は、薬の服用を拒否し、医師からの承認を得て、自然療法に取り組みました。10ml(小さじ2杯)のオリーブ葉エキスを1日2回摂取するとともに、体重管理のアドバイスを受けて健康的な食生活と定期的な運動を行うことで、2ヶ月間で血圧が約15mm下がりました。今では自分で血圧測定を行い、ストレスを上手に管理しています。
高コレステロールの症例

コレステロール値の高い69歳の女性は、バランスの悪い食生活を送っており、太り過ぎだったこともあり、最低限の運動しかしていませんでした。また、血液検査の結果、ビタミンDが欠乏していることがわかりました。そこで、10ml(小さじ2杯)のオリーブ葉エキスを1日2回、地中海料理に重点を置いた食事と一緒に取り、適度な水分補給を心がけることで、 HDL(善玉コレステロール)値がやや上昇し、LDL(悪玉コレステロール)値が減少しました。患者はスタチンを投与する薬剤治療について懸念を抱いていたため、より自然に生活改善できることを喜び、さらに ツナ缶と液状魚油のサプリメントでオメガ-3脂肪酸を毎日摂取しました。その結果として、体重が減少してくると、運動することが楽しくなり、毎朝ご主人との散歩も楽しめるようになりました。

序文 はじめに 抗酸化特性 免疫サポート 心臓保護 メタボリック症候群 皮膚の健康 骨・関節サポート 参考文献